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<フィナーレ>STREET THE MUSICAL

両サイドからスタートし、フィナーレは、ど真ん中で。

分散していた観客&個々に登場していたキャラクター達を、結集させてフィナーレ! 


 これは新しいイマーシブシアター「ピーターパン」を創った際に、アメリカや北京の観客で色々試した結果、鉄板の方程式。「こんなキャラクターいたんだ!」「こんなにお客さんいたんだ!」「なんだこの一体感?!」って盛り上がる。

 ストリートミュージカルは、目の前でショーが繰り広げられ距離の近さが魅力の一つだからこそ(照明等がない分、演出側が見せたいフォーカスより、観客の目に入ってきたもの・見たいものを見る、より広い観客視点の演出が必要。という意味で、イマーシブ脳が活躍)、個々の点が集結し一つになる、今回の目玉の一つでもあったキャスト87名のスケールを最大化させるのに、この両サイドからフィナーレで結集!をやりたかったのです。

 


楽曲は!

Sherry / Oh What A Night → Magic to do → Seasons of Love → The Greates Show




 


⭐️ Sherry / Oh What a Night

 フィナーレオープニングで雰囲気を変える&全キャラクターの登場のBows的な役割。プロデューサーの広屋さんよりストリートで「Jersey Boys」の映画ラストにあるような流れでやってみたいというお話も頂き、ちょうど日本公演も終わったばかりの頃になるとプロデューサーの角川さんから後押しも頂き、「Magic to do」「Seasons of Love」と大人な雰囲気との統一感もあり、男声4声で聴かせるSherryいいなっと♪と決めました。 確かにOh What a Nightと繋げる映画版の流れなら、両コースのキャラクター登場にもピッタリだなっと。全キャラクター登場に、どこから?どうやって?が、本番まで読めなかったので、最後が「Oh What a night」フレーズの繰返しで尺調整ができるのも魅力。しかも、このリピート部分を松村湧太さんが、オーロラ歌声により彩豊かにアレンジしてラストスパートをかけて下さったのです!

 最初の発想は、フィナーレ地区に既にいる全キャラクターに、ジャージーボーイズ4人が両コースの各3人組(+お客さん)を連れてきて各キャラクターと再会していくだったけど、人が多かったらフィナーレ地区まで辿り着けないかも…や、全員で合わせられる稽古時間がほぼ無く、結局パレード式にしました。が、こっちの方が、観客の皆さんが色々なキャラクターたちに会えるメリットもあり、結果的に良かった♪ 100mの範囲にジャージーボーイズの4人が分散しちゃうから、4人が並ぶ時がない…という問題も、本番初日にロンドンバスの中に2日目は一部お客様が入ることに!との情報が入り次第、登場をロンドンバスから4人揃ってと2日目は変更。本番やってから変更はありますよ!とプロデューサー陣から伺ってましたが、嬉しい変更でした♪ 因みに、これを書いてるオーストラリアではJersey Boysツアー公演真っ最中で、街中でこの曲に出会う確率が高いw


1:18- Oh What a night / Magic to Do


⭐️ Magic to Do

 次に、お客さんとの壁を壊す&色々なキャラクターたちが集結するバラエティ感とオシャレさからビビッときたのが、来年日本版も上演される"Pippin"の"Magic to Do"。

 本来はオープニング曲ですが、それを全部のキャラクターが集合したフィナーレの頭に持ってくるのは大集合感が出ていいなっと。 Pippinでトニー賞演出賞を受賞したダイアン・ポーラスさんには、留学前からラブコールを送り、ボストンで彼女が芸術監督を務めるアメリカンレパートリーシアターでインターンし、Finding NeverlandやWaitressトライアウト(Waitressはブロードウェイも)も関わらせて頂いたので、作品的にも思い入れがあり演出してみたい作品でした。SaUrl振付が本当にスタイリッシュで、ミュージカルの魔法へと誘う独特な世界観が生まれました。フォーメーションも幾何学的な形で遊びたいっと話し、両コースからくる約25人をどう変化させていき、Seasons of Loveの直線フォーメに繋げるか、朝8時や朝5-6時(夜中から…)に打合せして色々検討。キャストの皆さんの振り覚えが早く、フォーメ変化の兆しが見えた時は、2人でウルっときちゃいましたよ。キャストたちの一芸、アクロバットからリボン・バトン・フラッグ(上から4色の旗も!)とカラフルで華やかになりました♪ 改めて、すごく個性豊かなキャストの皆さんが集結する幸せを噛みしめることになったナンバーでした♪ 


⭐️ Seasons of Love

 「愛」「感謝」「ギフト」のテーマから、”Seasons of Love”87名で大合唱!を即決。クリスマスデコレーションの中で歌うなら、季節的にもフィナーレは、"How do you measure, measure a year?"、絶対コレ!と。

 キャスト一人一人の生き様を感じられる歌。一人一人生きてきた道は別々だけど、今ここで交わり、観客の皆さんと共に、太い1本道になる。それが、フィナーレ最後のメッセージに続く道。 一列で歌うのが象徴的なこの曲をストリートで歌うからこそ、そんなコンセプトを込めました。ソリストパートを87名の中から男女一人ずつ選ぶか否かは迷いましたが、結局聴きたいなっと思った方々が複数名いたので、2人ずつに。オーロラ歌声の松村湧太さん&美声の富永雄翔さん、SoulfulなSUZANさん&パワフルシンガー中西星羅さん。そして、稽古で凄い声が届いてきた五十畑佳澄さんにも歌っていただきました。

 

⭐️The Greatest Show

 そして、大フィナーレ!カテコ的にお客さんもノリノリに一緒に歌って踊って楽しめる曲!&このミュージカルストリートを仕掛けたサンタさんからのメッセージや、巻き込まれた3人組が受け取ったメッセージも込められる曲。色々と候補は上がったものの、プロデューサーの菅波さんが嬉しすぎる表情に変わったという事も後押しに、"The Greatest Show"に!

本番も、イントロ流れた瞬間に「最高!」と叫んでくださるお客様がいらして、ホント「サイコー!」でした!

 Out of Theaterのプロデューサー陣と初めてお会いした際、角川さんから「ここには強い想いを持って参加してくれてる方々が集まってるんです」と伺ったのがとても印象的でした。ミュージカルは、アメリカの現場でも「溢れ出す想い」「行き場のない想い」等々、音や音楽に乗せないと持て余すほどの想いが歌になってミュージカルとしてストーリーを伝えている。ということを痛感しました。このミュージカルストリートにふと出くわした方々も、ミュージカルに込められた色々な強い想い✖️それを届けるキャストやスタッフの熱い想い(その為にそれぞれの人生がある) の奇跡に出会う。それが最大化したものが、まさに"The Greatest Show"だと思うのです。 そして、サンタさんが届けてくれるメッセージは、最高のプレゼントは「想う気持ち」だったので、それが伝わる構成と歌詞に。Lettie演じる Keala Settleが、「This is where you wanna be!!」と超高音を歌い上げるところがクライマックスだと感じ、そこにミュージカルストリートを歩んできた3人組が「想い溢れてー!!!」が歌い上げるっということをまず決めて、そこから超短時間で作詞。稽古の行き帰りや移動時間にちょこちょこキーフレーズを書き留め稽古場ロビーで譜面に書き、書き立ての譜面を歌唱指導の高田朋恵さんに歌って頂き、即座にブルーさんにキャストさんへ指導頂く。あの短期決戦感も思い出深いw まさに私のこのショーに対する想いも溢れる歌だったので、歌って頂いた時は感無量でした。

 グリーンサンタがメッセージを届ける。を表現するため、「Ladies and gents, this is the moment you've waited for お待たせしましたクライマックス」と共に、ストリート中に緑の旗を上空から。カンパニーメンバー担当だったので前日リハだけだったのにバッチリとタイミングも合わせてくれて力強くサンタさんの声を届けてくれました。上空からの声は、ジーニー役で芸達者さを魅せて今回のMr. Entertainer斎藤信吾さん。とても真面目で真摯なお人柄の印象が強かったのですが、収録の声を聞き、これは最高のギフトになる!と確信。

 大切なメッセージに気づき、「想い溢れてー!」と飯田恵里香さんが歌い上げた後、全キャラクターがパレードする大フィナーレ!ここで、今まで知らなかったキャラクター達が全員見えるように、一周はしよう!と。「こんなキャラいたんだ!」を最後の最後まで出して、ショー全体のスケール感を体感してもらえるし、お客さんもシンプルな手拍子なので思いっきり歌って盛り上がれる。そこに、サンタさんからのプレゼントの、メッセージ付きの風船が舞い降りてくる!


最後は、オープニングでキャストの名前でデコレーションされていたクリスマスツリーをキャスト達で作りました♪


右は、前日の練習の時。





Photo Credit:

Ayato Ozawa @ayato_ozawa

SATOSHI KODAMA @kodamaaaa10

KENGO HINO@h_kengoR26

DAISUKE ENO@enockey0612


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