昨年、イープラス×日本芸術学園PTMC「星の王子さま」ミュージカルライブをひのあらたさんと共同演出させて頂いたご縁で、今回、日本芸術専門学校ミュージカルコースの卒業公演を共同演出しております。
約1週間後に迫った2月9日10日の本番に向け、毎日通し稽古を頑張る生徒さん達の勇姿を観て頂けるよう、このメンバーだからこそ生まれた「Dreamline」について書きます。
● 作品「Dreamline」について
2年前、何かしらの想いを抱えスタートを切った学校生活。2年間、ミュージカルやその他エンターテイメント業界に繋がる未来を見据えて、訓練を受けてきた生徒達。
自分の魅力は? 才能はあるのか? 上達しているのか? 将来性はあるのか? どうしたら夢の舞台に立てるのか? 周りと比べて悔しくても前進できてるかわからない… むしろ、どうしたらいいかわからなくなってきた… 様々な葛藤を日々抱えている。
学生として最後の舞台となる卒業公演に向けて、今の自分に繋がった人生のある地点を起点に、昔と今の自分が思っていることを書く事から作品創作は始まった。
「ミュージカルでNo.1俳優になりたい!」と大志を抱く生徒から、何をどう頑張ればいいか迷子になっている生徒、「悔しさ」をバネに嫉妬や野心に錯綜しながら日々高みを目指す生徒、いまミュージカルができることに感謝して過ごせている生徒、突然の死を身近で経験し日々精一杯生きることを体現している生徒等々、様々な希望と不安を抱えている。
これを、共同演出のひのあらたさんが、生徒さん達と車座になり、この先どんな自分になっていると思うか? ミュージカルの世界を目指し続けているか? 腹を割って話す時間が設けられ、私もオーストラリアからビデオ参加。その時はまだ、彼らのストーリーが見えてこなかったけれど、各々が「新旧の私、その起点」について書いた作文を読むとパーソナリティが見えてきた。そして、稽古が始まり、エクササイズとして、自分の人生、何故今ここに立っているのか?のドラマを、ライフチャート(大きな分岐点とその理由)に記してもらうと、お芝居・歌・ダンス、そして稽古での居方にどう表れているか見えてきて、一緒に創っていく面白さがあった。
この先どんな道を進んでいくのか…? 「見えない答え」を探し求めている。
生徒達の声、インタビューを元に作るミュージカル。インタビュー形式で生まれた名作「コーラスライン」。卒業公演を終え「見えない答え」のサイクルに陥る生徒達が、これからオーディションを受け続け「仕事が欲しい!」と強く思う生徒達の想いを、コーラスラインと重ね合わせ、作品は始まる。 コーラスラインのメンバーが自分たちが何故いまここにいるのかを歌と踊りで伝える中で、生徒達がどんな想いでミュージカルの世界に憧れ、目指し続けているのか、ストーリーは交じり合いながら進んでいく。憧れのミュージカル、コーラスラインの世界に入り、間近で彼らのストーリーを聞いていく中で、卒業目前の生徒達は何を見つけていくのか?
ご自身もミュージカル界で活躍を続ける共同演出のひのあらたさんは、2年間この生徒さん達を指導され、生徒達を未来へ贈り出す作品として発案し、本番を抱える中、話し合いながら上記のような構想となった。
演出の参考にと、ひのさんオススメの、ナショナルシアターライブ「フォリーズ」を観た。同窓会で集まったメンバーの現在と過去が交わり合い、感情が増大していく構成とお芝居、そして2つの世界が照明を中心に美しく入り混じる演出がとても印象的だった。そんな演出を目指して、私たちも生徒達のリアルと憧れのミュージカルの世界を美しくリアルに表現しようとしている。
生徒さん達から生まれた言葉、それを紡ぎ合わせ、様々な名作ミュージカルの世界と交差しながら進んでいくストーリー、是非この等身大の生徒達が舞台で生きる場にいらしてください。
* 公演詳細
https://twitter.com/nitigei_musical
日本芸術専門学校ミュージカルコース
平成30年度卒業公演 舞台「Dream Line」
2/9 16:00〜 2/10 ①11:30〜 ②16:00〜 (開場は開演時間の45分前からです。) チケット代無料📷 日本芸術専門学校 山王ヒルズホールにてキャスト、スタッフ一同お待ちしております📷
https://nichigei.wixsite.com/graduation ←ご予約はこちらから


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