Directors Lab Westという、
LAで8日間の演出家ラボが毎年5月末に開催される。今年はオンライン開催。
毎日日替わりで、トークイベントをライブ配信。
「今の劇場運営は?」「(SITI COMPANYの芸術監督との対談で)クリエイティブな実践はどうしているか」「どう“生”をバーチャルで作るか」「どう教えているか」「アフターコロナにインティミシーディレクションの活用」等々がテ。‘インティミシーディレクションは、ラブシーンや戦いのシーン等、身体接触が多い場面の稽古をする際、接触に抵抗がある俳優も考慮して稽古を行う方法。私も去年これを学び、確かに“接触を避ける“という’意味では、活用できそうだと思っていた。
私は5日目「国際視点」という切り口で、イスラエル在住演出家Aivit Shaked(イスラエルの演出家ラボも開催)がモデレーターを務め、ドイツ在住イタリア人演出家Gianna Formicone、コロンビア出身カナダ在住演出家 Daniela Atencia とのパネルディスカッションに参加。
LA時間午前11時、東京は朝3時。
静寂の極みのような時間に、興奮気味の参加者と淡々と束ねるスタッフ陣と事前打ち合わせ。仮眠と言えない仮眠でボワン。
30分のパネルディスカッションに15分の質疑応答タイム。
でも、事前にもらってた視聴者の方々からの質問15選のうち、
結局3問答えただけでタイムオーバー…うん、3人話すんだもんね。。。
話す事まとめておいたのに、全然伝えたいこと伝えきれず><
他国にも汎用性があることを話したいけど、ある程度具体性がないと伝わらないバランスが難しかった。
さて、ハイライト。
パンデミックに対して、演劇界で何が起きているか?
トロントでは、「Monday Mystery」といって毎週月曜に1週間かけて謎解きのお題を出すゲームをやってる人たちが。ポイントで電話をかけ、エクササイズ程度に外出させヒントを渡す。外出できない人は、Google マップを使って擬似外出。オンライン上で始まり、電話の1対1がイマーシブシアターっぽくて面白いと思った。
→SPACの宮城さんが電話でお年寄りに、演劇を届けている記事を紹介
ドイツでは、高齢者がかけられる電話番号を用意し、かけてくれた方々に詩の朗読や歌を届けていくのをやったり、外から出られない人達の為に、建物の前でパフォーマンスしたりしている
「舞台芸術界の結束」私からは、ジャンルを超えて、個人レベルからの舞台芸術を未来に繋ぐ基金、協会を中心に政府に働きかける#演劇の力、大中小企業による緊急事態舞台芸術ネットワーク等、この状況を生き抜くために、今まではライバルなり畑が違うと思っていた人達が、結束している動きを紹介。シアターコンプレックスという多ジャンルのオンライン上劇場街が生まれようとしている事も。アメリカは、企業ではなく個人・劇団・劇場プロデュースが主なので、働く側の組合や業界の連携組織があるので、この動きを紹介したいと思った。
→“結束力”が増したのは全員共感
zoomワークショップ。スキルの提供とそれを享受できる人が増えた。オンラインでデバイス作品創作にも挑戦中(イスラエル)
デバイス作品や国際プロジェクトはしやすくなったか?
ドイツのGiannaは「接触」についての作品創作中。役者の芝居を、キャビンで行い、観客は複数キャビンを回遊しながら観劇
カナダのDanielaは、車からの観劇や劇場外のサイトスペシフィック公演を考案中 #サイトスペシフィックシアター は、特定の空間自体を活かして創作する作品
→同意!3密を避ける劇場上演の模索の一方で、客席を自由に設定できる空間や屋外空間での演劇上演は増えていくのではないか。歌って踊るミュージカルはハードル高いけど、 既存ミュージカルを、ある空間で上演したら面白そう!とアイディア膨らませてたら、去年渋谷音楽祭で演出したストリートミュージカルは、長さ100mの舞台だったので、歌い踊ってもパフォーマー同士&お客様とも3密にならないステージングに自然となってたとこもあったと振り返る。観客側の3密をどう避けるかで、人数リーチしたいと空間の広さがやはり必要なのか。
私は未発表だけど、複数カ国のミュージカルクリエイター達を巻き込む企画立案中。時差に対するハードルが減った気がする。NYの朝夜打合せが、ずっと家だと朝5時6時とか、夜22時の打合せも苦じゃない。距離感という意味でも、全員がzoom上に集うので、物理的には違うけど、心理的には皆んな同じ距離感で話せてる気がする。架空のプラットフォームに一同会したみたいな気軽さ。
イスラエルのAvivitは、 NYで実施予定だったデバイス創作ができなくなり、zoom上で創作、パフォーマンス発表を2日前にオンライン配信
②へ続く→
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