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渋谷真紀子:2017KAGUYAミュージカル上演実現

・ボストンで作った現代版・竹取物語を日本オリジナルキャスト版で進化させたい!

・俳優さんとのインプロやシアターゲームを織り交ぜて作るデバイスメソッドで、フルのオリジナルミュージカル制作に挑戦したい!

・NYで観たGreat CommetやクラブミュージカルDonkey Showのように、客席も含めた劇場空間全体を使って臨場感のあるイマーシブな演出に挑戦したい!

 この挑戦に一緒に挑んで下さったスタッフ・キャストの皆様、初日開けたら千秋楽は満員御礼・立ち見になる程、共にこの作品の誕生を共有して下さったお客様に、今も心から感謝。


<創作プロセス:デバイス式の共同創作>

 俳優さん達とシアターゲームやプロンプトを使ってキャラクター作り

→それを使い、原作の「竹取物語」から作りたいシーン毎に、設定と登場人物、何がこのシーンで起きるかを提示してインプロ

 (作りたいシーン自体は予め私が決め、どこでどんな曲が欲しいか、歌詞のイメージはLAにいる作曲家に提示。インプロの際は、曲からイメージを沸かせる事もあったり、作ったシーンに合わせて、曲の展開を変化させていったりのやり取り)

→脚本作り&キャラクター毎の人生図作成

→楽曲に歌詞を書く

→書いたシーン+楽曲で稽古し、足りない部分や違和感がある部分を即興交えて改善

→劇場空間全体を舞台としたステージング(360°観られてオッケー&空間に偏りがないように)


<演出スタイル:客席も舞台、巻き込まれ型演出

狙いは、舞台と客席の垣根を取ることで、より臨場感を感じ、月姫が降り立った現代の東京に住む人達として、物語に巻き込まれていく感覚を演出すること。

浅草ゆめまち劇場は、絶好の場所だった!

舞台に花道がある。更に、飲食ありの客席に、小ステージを3箇所設置。主に、舞台上は月の世界(舞台上で人間のシーンをやる時は、舞台手前を主に使い、全体の奥行きで使うのは月)、客席は地球と設定し、客席の小ステージは、①舞台と真向かいの客席後方=翁の家のキッチンリビング ②下手側舞台前=翁のアトリエ ③上手側舞台前=ピアニスト演奏、更に部屋から月を見上げるシーン等、バルコニー席でもシーンができるように空間を活用。

観客席は、中央部分が結婚式の縦列の配列で、バルコニー席からは、そこを横から見下ろすように設置。花道と客席内の中央ステージの間は、スペシャルシートで、キャストが絡むことが多い。特に、カグヤが婚活アプリTanabataで求婚してくれる人を探すシーンでは、候補者としてスペシャルシートの観客に、アプリのフレームを充てて、役者の石毛翔弥さんがアテレコ。カグヤを前に、求婚してる気分が味わえる。他にも、例えば、カグヤと帝的な役割の煌君の遠距離恋愛ソングでは、離れている二人が客席の中にいることで、星々の中、人々によって異なる空間にいるように見えたり。カグヤと翁・嫗が喧嘩するシーンでは、お客さんの頭上で口論し、巻き込まれたくない事に巻き込まれる気まずさを感じる。

客席の中にステージがあると、360°お客さんの目がある。なので、所謂「お客さんにお尻を見せないように」は通用しない。でも、その分より全身で表現し、観客としても観る視点が変わるのは、想像力が掻き立てられるとイマーシブシアター を作った際に感じたので、それを活用しながら演出。いわゆるアイコンタクトを取りながらの芝居部分と、お客さん(人の目や誕生日会の参加者や求婚者候補者、カフェ利用者等、シーンごとに変化)の中にいる人に話しかけ距離感がすごくある部分、お客さんに囲まれたキャストさんの見え方や意図を補足しながら稽古を進めようとしたものの、イメージの共有は中々難しく、劇場でお互いを見ながらようやく見えた部分もあったように思う。だからこそ、この挑戦を一緒にしてくれたメンバーには心から感謝。透明感溢れる唯一無二のカグヤ役、谷口あかりさん。「ロックで轆轤」アイディア満載、味わい深い翁・源太役、日野新さん。まさにお客様を「巻き込まれ」させた太陽エネルギーの嫗・早苗役、福島桂子さん、爽やかな2枚目から3人の求婚者を声だけで演じ分けた煌役、石毛翔弥さん。ストーリーテラーウサギを歌にダンスに巧みに演じたウサギ役、笹岡征矢 さん。孤高を愛する月の女王・婚活マスター桃香・NYカフェの店員SUNNY役で印象つけてくれた、 横関咲栄さん。 洗練されたダイナミックなダンスで魅せてくれた篠本りのさんとしなやかなダンスに豊かな表情で魅せてくれた東田真侑 さん。LAからくる音楽を、上演用に作っていってくれたピアノの堀川真理子さん。短期間の中で道無き道に試行錯誤しながら千秋楽まで共に歩んでくれたスタッフ陣のおかげで、この「巻き込まれ型」演出が実現できた。

下記、公演概要↓

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トライアウト公演 ミュージカル  

「KAGUYA –織り成す竹取物語–」 To be a genuine Moon Princess

ココロ紡ぐ、巻き込まれ型ミュージカル。

 日本最古の物語と言われる竹取物語が、現代へと蘇ります。

ポップに、国際的に、コンテンポラリーに。




<作品の背景>

2014年ボストンでのリーティング公演以来、9カ国のアーティスト達で紡いできた現代版・竹取物語。さらに、日本オリジナルキャスト・スタッフで共同創作し、初演トライアウト公演を迎えます。 脚本・作詞・演出、渋谷真紀子。作曲・音楽監督は、ボストンからタッグを組むWani Han & Alan Wuman Rodrich。実力派の日本オリジナルキャストと共に、現代の竹取物語の世界へと誘います。 さらに、浅草のレストランシアターにて、会場全体を舞台にした「巻き込まれ型演出」に挑みます。演出・渋谷真紀子が、ブロードウェイで体験した本場ミュージカル制作と、ニューヨークのイマーシブシアター(没入型演劇)創作のノウハウを、自身のオリジナル作品「現代版・竹取物語」に総結集。ミュージカル界を始めとしクリエイティブ精神溢れる実力派メンバーがキャスト・スタッフともに多方面から集まり、一人一人の魅力を総動員させ、皆様にお届けします。 臨場感溢れる新感覚のミュージカル体験を!


<Story>

時は現代、愛の存在しない無機的な月にて。月姫ことカグヤは地球からの使者であるウサギが語る「竹取物語」に登場するかぐや姫に憧れ、自らも人間の「愛」というものを感じたいと想いを募らせていた。そして「竹取物語」のかぐや姫と同じストーリーを辿る決意をする。しかし、現代の地球ではストーリーが同じように展開していかない。「竹取物語」の翁と媼、そして帝のように、強い絆を他人と結ぶのはなかなか難しい。道標を失い、案内人であるウサギも失踪したことで月にも見放されたように感じるカグヤ。地球でひとりぼっちになったカグヤは、バラバラの点と点である人々の心を糸のように紡いでいけるのか?彼女と出会った人たちはどう変わっていくのか?月へと帰る満月の夜までに。 


 【出演】 谷口あかり / 石毛翔弥 / 日野新 / 福島桂子 / 笹岡征矢 / 横関咲栄 / 篠本りの / 東田真侑 

 【企画・脚本・作詞・演出】 渋谷真紀子 

 【音楽】 Wani Han / Alan Wuman Rodrich 

 【振付】 カンダアヤカ 

 【公演期間】 2017年8月31日(木) 〜 9月3日(日) 

 【公演日時】 8月31日(木) 20:00、9月1日(金) 20:00、9月2日(土) 14:00 / 18:00、9月3日(日) 13:00 

       ☆開場1時間前 / 開演30分前よりウサギプリショーあり 

 【チケット】 スペシャルシート 6,000円 (演出上、一部のシーンでより多く巻き込まれる特別席)

        一般 4,500円 / 中・高・大学生3,500円 / 小学生2,500円  

        ※別途ワンドリンクオーダー制  




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